吉田博木版画展

恒例のギャラリーめぐり、吉田博木版画展@名古屋ボストン美術館。かねて注目していた洋画家(1876-1950年)だが、後半生は木版画を精力的に制作している。以前に三岸節子美術館で吉田博 ふじを展があって風景画(油彩 水彩画)がすばらしかったとの記憶がある。今回は木版画に絞った展覧会で、約90点の風景画(MOA美術館所蔵)が展示された。緻密で色彩豊かな表現力。これが木版画とは驚き。96摺りにもおよぶ重摺りは気の遠くなるような制作工程だ。1本1本の細い線はどう彫り込んだのか? この絵の構想はどう立てるのだろうか? 絵としての魅力以前にその構想力とエネルギーに圧倒された。瀬戸内海の帆船を描いた作品は一つの版木セットで6通りの表現(朝晩霧・・・)をしていることにも驚いた。ダイアナ妃が部屋に飾っていたという。

ランチは名古屋めし。矢場とんのロースカツ。味噌が甘い。