寺島実郎

もうひとり気になっている人に寺島実郎がいる。リベラルな論客として傾聴に値すると思っている。寺島実郎の世界や寺島文庫をポッドキャストで聴いている。毎週金曜日の夜は BS11でオンエアされる現代ビジネス講座を視聴する。今週は信州大学教授・真壁昭夫氏をゲストにギリシャ危機を議論・解説した。そうあの少し太めのオジさん。
しばらく前から読んでいた新書をようやく読み終えた。3.11後すぐに発刊された(2011年)。日本創世という復興を励まそうとするのが趣旨か。日本はこれまで幾多の災害を乗り越えてきたとし、日本の魂に触れる。最澄空海親鸞が登場するが、このあたりは何やら精神主義的でわけがわからない。関東大震災のときとの符号(幕末から60年と戦後60年)、社会情勢の近似。この時期のことだから提唱(太平洋側と日本海側のリンク)も何やら取ってつけたようだ。原発への姿勢も、向き合うべき3つの理由を上げている。
原子力技術を劣化させてはならない
・アジア地域のエネルギー安全保障
・文明論的大義 開けてしまったパンドラの箱 原子核の制御が必要
僕は、この考え方に与しない。若干加味しても、脱原発が大前提で向き合うべき。

世界を知る力 日本創世編 寺島実郎著 PHP新書