嫌老社会を超えて

高齢化の先には嫌老社会が待ち受けている。嫌老社会は高齢者層と若者層との階級闘争とも言える。嫌老から賢老への転換が必要としいくつかの提案をしている。
高齢者産業の育成もそのひとつ。高齢者自らの手で高齢者のニーズを100%かなえた製品や技術や文化を世界に発信していく。具体的には世界最高の視力矯正施術、自然に聞こえる超小型補聴器、自然の歯より丈夫で具合の良い義歯、快適な歩行補助器・・・・。ミクロに徹すること、ソフトを大切にすること、その開発を高齢者にやらせるというところが味噌。
そして若者層との協調路線。選挙権は16歳から認め、10代で子作りし体力のあるときに仕事に集中できる社会。それはちょっと首をひねった。
五木寛之氏の実践していることで60歳からクルマの運転をやめたという。僕も次回の免許更新は止めようかとも思っている。動体視力と俊敏性が維持できるか自信がない。高齢者のブレーキとアクセルの踏み間違い、高速道路での逆走と事故がたえない。

嫌老社会を超えて 五木寛之著 中央公論新社