催眠

催眠(上) ラーシュ・ケプレル著 ハヤカワ文庫
スエーデン・ミステリー小説。警察小説でもあり怪奇小説でもある。
血生臭い一家惨殺事件。生き残った長男に神経科医師が催眠をかけて
真相に迫ろうとするところから始まるが、その医師の一人息子の誘拐
失踪事件につながる。
悲惨な家族小説ともいえるが、スエーデン社会は伝えられているほど
明るくはない。スエーデン社会の病理が背景にある。
警察官もシャープではない。これでは事件は解決しない。
プロットがご都合主義に展開して、ちょっとB級の感じ。
下巻を読もうかどうか逡巡するところが、たぶん読むだろう。