養老先生

最近、「まいにち養老先生、ときどきまる」BS1番組を見ることが多い。自然に囲まれた鎌倉のお宅で、猫のまるを相手に世の中のこと諸般を先生がつぶやく。示唆に富んでいる。まるは年末に静かに死んでいった。先生は悲嘆に暮れるでもなく淡々と暮らしている。この番組に刺激されて「自分の壁」(新潮新書)を読みはじめた。この本の中にも番組と同じ養老先生がいて、世の中のありようや自分の考えを語っている。独特の視点はムシオタクから来るのか、解剖学者の眼なのか?ここまで達観できるのはすごい。基本的には科学者の眼なのだろう。そうありたい。この本は先生が編集者にしゃべったことを文章にしたものだ。最近はそういう本の作り方が多い。中身は作者の考えだからそれでいい。かえって読みやすいかもしれない。

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養老先生

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「自分」の壁 養老孟司新潮新書