枳殻邸

タクシーの運転手に渉成園(しょうせいえん)と言っても通じなかった。枳殻邸(きこくてい)と言ってわかってもらえた。東本願寺の飛地境内の庭園、江戸時代初期の造営。喧騒の洛中にあって広い緑のお庭と大きな池。西門を入ると高石垣、アブストラクトな石垣が面白い。臨池亭、滴翠軒の直線的な構成が気持ちいい。回遊庭園は残念ながら印月池が工事中で水抜きされていて風情に欠けた。珍しい二階建ての茶室(蘆庵)で休んでいると風が爽やかだった。邸内は植栽が素晴らしい。朴木に大きな実がなっていた。枳殻邸の枳穀とはからたちのこと、生垣だったのでその名があるが今は土塀が囲む。からたちは門を入ったところにわずかに残されていた。最後の将軍 徳川慶喜は二条城よりこちらを好んだそうだ。味わい深いいいお庭だった。
高石垣

臨池亭 滴翠軒

数寄屋造と京都タワー

朴木の大きな実

枳穀 (からたち)