アンドリュー・ワイエス 水彩・素描展 その2

アンドリュー・ワイエスは来年生誕100周年、2009年91歳で死去。アメリカで最も人気の高い現代画家。
数日前に見たルノワールと対比すると、真反対の世界だった。静寂で色がないかと思うような世界、何かを表そうとしている物語性。大きなインパクトを受けた。会場では海野泰男氏(常葉大学元学長)の講演会「ワイエス絵画の魅力」を聴講。受け売りになるけどその魅力は
1.アメリカの人間と自然
2.卓越したリアリズム
3.物語性
4.謎・パズル
5.ムード
にある。メイン州の厳しい環境に暮らすオルソン家の姉弟の暮らしぶりや家の内外を丹念に(リアリズム)描いている。しかし写生現場に立つとかなり創作があるのだそうだ。姉のクリスティーナ(筋萎縮症)が這い上がろうとする丘の上の家は、平地に立っていた・・・。丘の向こうには希望の海。オルソン家の絵には風を感じる。いくつか印象深かった絵をアップしておこう。
パンフレットに紹介された代表作

オルソン家

オルソン家

風を感じる納屋からの眺め 穀物

海からの風

さっき読んだ安野光雅の「会いたかった画家」によるとノーマン・ロックウェルの師にあたるのがアンドリュー・ワイエスだそうだ。