知ることより 考えること  池田晶子著 新潮社

哲学者の池田さんのエッセイ。山本夏彦ばりの物言い。
気持ちがすかっとする威勢のいい言い回しだが、喜んでばかりはいられない。
罵倒されている側に、僕も属しているのだから。
ブログなんかやっていて気恥ずかしくないのかと問われているように思う。
哲学的に考えるということは(自分の存在を問うことだそうだが)、
自分本位でご都合主義のところがあるように思う。
唯我独尊とでもいうのかな。
こういう考え方もあるのかなという意味で参考になった。
「人は自分の見たいものしか見ていない。自分の見えるものしか見られない」と
書かれていた。
蟹が砂に穴を掘るごとく、自分の身の丈にあった穴しかあけられない。
今更哲学的になろうとしても無理、無理。