読み終えた。面白かった。

消えたカラヴァッジョ ジョナサン・ハー著 田中 靖訳 岩波書店
アイルランド・ダブリンで見つかった「キリストの捕縛」。
「ある」とされた絵が消えて400年。姿を現すまでの物語。
ローマの2人の女性。美術史専攻の大学院生の果敢なチャレンジ。
没落貴族の薄暗い古文書庫で、その絵の流浪の旅を辿っていく。
ひとすじの光がみえてくるが、
スコットランドに行ったという記録を最後に行方知れず。
それがダブリンのイエズス教会にくすんだ状態で発見される。
今度はローマ出身の修復士の快挙。
カラヴァッジョをめぐる美術界の功名争いが面白い。
登場人物のキャラクターも面白い。
その中に無頼の人生をおくったカラヴァッジョの姿が描かれる。