人間復活の経済学

人間復活の経済学 神野直彦著 岩波新書
Mさん推薦。
この世界的な経済危機をみるとき不安に苛まれるが、この本に希望の一端をみる。
人間を損得で行動するホモ・エコノミクス(経済人)とみると、
その人間で構成される社会は市場原理主義が支配する格差社会となる。
それは誤った方向ではないか。
次の転換は人間中心の知識社会を目指すべきと提唱している。
スウェーデンは、資源を知識を身に着け活用できる人間の集合とみて方向転換をはかった。
ハードウェア中心ではなく、心をかよわせた人間をベースとする知識社会。
現状の日本はほど遠い状況だけれど、めざすものが見えてきたように思う。
この本は2002年に書かれている。
経済学的な議論のところはついていけないけれど・・・・先見性に敬服。