薩摩スチューデント

生麦事件(1862年)、薩英戦争(1863年)に懲りて薩摩藩は14人の留学生と
5人の外交使節を英国に送り込む(1865年のこと)。
大英断だ。
留学生のなかには13歳や15歳の若者もいた。
この留学生たちの行動を追いかける本を読んだ。


若き薩摩の群像 サツマ・スチューデントの生涯 門田 明著 かごしま文庫(春苑堂出版)


この留学生のなかから明治維新を遂行していく人材が育った。
ロンドンで伊藤博文井上馨らの長州組と遭遇している。
薩長とも英仏の西欧勢にやられて目覚めて、それぞれ藩命で留学生を英国に送り込んでいた。
薩摩スチューデントたちの数奇な生き方に感銘をうけた。
13歳だった若者は、長沢鼎としてカリフォルニアのワイン農場主として成功している。
森有礼五代友厚寺島宗則・・・・多くの人材を輩出。
一方で泣かず飛ばず、行方不明、道半ば短命で終わった人もいる。
国を思う心に感銘をうけた。
この本はかごしま文庫という地方発行本。
鹿児島出身のNさんが貸してくれた。
鹿児島自慢のわけがわかったような気がした。
最近、林望リンボウ先生)が関連する小説を書いているので読んでみたいと思う。