縦横無尽の文章レッスン

縦横無尽の文章レッスン 村田喜代子著 朝日新聞出版

芥川賞作家の著者は下関の大学で文章講座を講義をしている。
その講義内容をエッセイー風に書きつなぐ。
取り上げる材料がユニークで、どういう文章がいいのかをわかりやすく解説。
まさに縦横無尽。ユーモラスでもある。
こういう教室に通ってみたいと思うが、授業後の40分で文章を書かせるのは厳しい。
それでも学生たちはすばらしい文章を書く。
北九州から関門海峡を通って下関に通う(トンネルだったり、海上だったり)風景や
海峡を望むさりげない日常の描写がいい。
門司駅で電車に乗り込み下関で降りて行く(伝書鳩ならぬ)電車鳩の話も愉快。