やってみなはれ みとくんなはれ

山口 瞳と開高 健によるサントリー70年の社史(昭和44年に書かれている)。ふたりの直木賞作家と芥川賞作家を輩出した寿屋(サントリーの前身)宣伝部。このけったいな会社の創業者・鳥井信治郎、ビールに挑んだ2代目・佐治敬三を描く。読もうと思ったのは柳原良平が亡くなったこと、トートーバッグのデザイン問題から。サントリーという会社の社風はどんななのか興味があった。開高・山口時代の「洋酒天国」やアンクルトリスの広告も凄いけれど、片岡敏郎時代のコピーも凄い。スモカ歯磨がサントリーの会社だったことをこの本で知った。
今この会社はどうなのだろう? 巻末に斎藤由香が平成15年ごろの会社の様子を伝えている。今も「やってみなはれ みとくんなはれ」の精神は受け継がれているのだろうか?

やってみなはれ みとくんなはれ 山口 瞳・開高 健著 新潮文庫