犀という字

金木犀の香りがする季節になった。
犀という字を見ていて室生犀星を思い浮かべた。室生犀星の住まいは僕の育った馬込(馬込文士村)にあった。彼は金沢の出身だから犀川からその名を採ったのだろう。「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」は啄木に通じるものを感じる。
犀は動物のサイ。金沢に犀がいたかどうかは不明。牧野植物図鑑によると、革質で硬い葉とあり、硬いが犀の角の硬さとつながったのだろうか?