ペルシャ文明展

紀元前5000年に遡るペルシャ文明。
こぶ牛形土器はじめ動物形土器は紀元前1500年から紀元前800年のもの。
いずれも造形的にすばらしい。
その頃の日本はまだまだ縄文時代(紀元前900年頃)にもたどり着いていない。
やがて紀元前6世紀にはアケメネス朝ペルシャを興し、ダレイオス1世の時代には
版図を東インドからエジプトまで広げた。首都のペルセポリスは栄華を誇った。
このころの金銀細工はすばらしい。なかでも有翼獅子のリュトン(酒器)は見ものだった。
有翼獅子はヴェネチアのシンボルとなっていたことを思い出した。ルーツはこんなところにあったのか。
砂漠にライオンはいなかろうに、エジプトあたりからの伝わったのだろうか。
このペルシャ帝国はアレキサンダー大王の東方遠征で滅ぼされる(紀元前334年から紀元前324年)。
エジプト、チグリス・ユーフラテス、インダスの文明を飲み込んだペルシャ文明はヨーロッパ文明の源流。
ヘレニズム、ローマ、中世、ルネッサンスを経てヨーロッパ文化にと潮流が脈々と流れる。
豪華絢爛さに圧倒された。
コインや円筒印章も面白かった。貨幣経済と貿易があったということで驚きである。
ともかくこの展覧会は必見である。
画像は展覧会の図録から。