佐伯一麦(さえき かずみ)

この作家の小説・エッセイを読み始めて3,4年になろうか。
若い頃、電気工事作業に従事していたせいで塵肺をかかえている。
離婚、新しい家庭、草木染めをやる奥さんとの日常・・・・。
私小説なのだが、穏やかな日常描写が心地よい。
そして自然観察が細やか。
その暮らしぶり、感性に共感をおぼえる。
仙台、山形の蔵王あたりでの自然を友とした暮らしぶりが穏やかでよい。
静かに時が過ぎ行く。
クラシックや俳句への造詣も深い。
いま、この人の「散歩歳時記」(日本経済新聞社)を少しずつページを繰っている。