街路樹に想う

近頃めっきり秋の気配が深まった。
通勤路の街路樹・ハナミズキが紅葉している。
この木の紅葉は赤くはない。
エビ茶色というか、あまり美しい色とはいえないが味わい深い。
この間の八竜湿地での話を思い出した。
紅葉をめでるというのは、日本人特有の特性だそうだ。
西洋人にとっては、ただの枯葉にすぎない とか。
シャンソンに「枯葉」があるが、もの悲しさが漂う。
美しい老齢期(五木寛之のいう林住期)というのは、望むべくもないけれど、
味わい深いものでありたい。
落葉するまでのしばらくの間、明るい光の中で独特の
色合いで輝く。そんなイメージでありたい。