2008-02-06 少年時代 あんちゃん、おやすみ 佐伯一麦著 新潮文庫 著者は現代私小説の第一人者といっていいだろう。 僕はこの作家と波長が合う。 この作品は、少年時代の情景がいきいきと描かれている。 メンコ、水面をすりきりで飛ばす石投げ、体温計の水銀・・・・ 原っぱを飛びまわったこと、鉱石ラジオの感度を上げるため屋根に上って アンテナを張ったこと・・・・などなど。 文庫化にあたり本タイトルになったが、初刊行時は「少年詩篇」だったとある。 僕には旧題のほうが好ましく思う。