ツチヤ教授

ツチヤの口車 土屋賢二著 文春文庫
ユーモアエッセイというジャンルがある。
内容はハチャメチャに近いが、著者が哲学者であり
お茶大の学部長であるだけに、その脱線ぶりがおかしい。
日頃の仕事場や家庭で、「女族」に虐げられている恨み辛み
、敵からの攻めを巧妙にかわしている様子がおかしい。
話をおもしろくするコツは、誇張と対比。
自著が売れないとボヤく場面〈さもありなん〉が何回かあるが、
「私の本は味わいこそないものの、しつこく後まで心に残ることがない。
コクはないが、キレがいいのだ。
読んだ5分後には、内容を忘れる・・・・」〈その通り〉