少年譜

伊集院静の少年小説。7つの短編からなる。
不幸な境遇でも凛とした少年がいる。
「励め」「辛抱せよ」と少年を温かく見守る和尚や老職人。
目を潤ませながら読むことになる。
この人の文章は端正で瑞々しい。
すがすがしい余韻を残す。
なかでも、表題作「少年譜」がいい。
古備前」「親方と神様」もいい。


少年譜 伊集院静著 文芸春秋