忘却の整理学

これまで人は忘れることを悪いこととかマイナスイメージで見てきた。
著者は忘却があってこそ記憶があると指摘する。
忘れることの効用・機能について論じる。
指摘のように、人は記憶の正確さやヴォリュームでコンピューターに負ける。
けれど自然に忘れることはコンピューターにはできない。人間でしかできない。
最近もの忘れが激しくて嘆いていたが、忘れることもそんなに悪くはないのだ。
記憶容量が満杯になったわけでもないのだから、そう考えるのはちょっと変だ。
忘れることに罪悪感をもたなくてもよいと都合よく解釈しよう。


忘却の整理学 外山滋比古著 筑摩書房