単騎、千里を走る

中国の巨匠チャン・イーモウ監督と、監督が尊敬する高倉健とのコラボレーション。高倉健が演じるのは、いつもの寡黙な男。息子とは確執があってずっと疎遠だった。ガンで病床にある息子には面会を拒否される。息子(民俗学者)が撮りたかった中国の仮面劇「千里走単騎」を撮影しに雲南省の奥地に単身でかける。演ずる役者は刑務所の中。困難な状況の中、中国の人たちとの交流で撮影にこぎつける。日本語がさっぱりの通訳、役者の息子を演じる子供、村長・・・皆現地の素人を起用しているが、表情がいい。背景となる奥地の風景もいい。印象に残ったのはデジカメの果たした役割。スナップが人々の心を動かした。こういう中国で反日感情が生まれるのはどうしてなのか?