イスラーム国の衝撃

中東情勢の専門家によるイスラーム国(ISIS)の歴史的な成り立ち、イスラム教の中での立ち位置などイスラム教をベースに解説してくれる。読めば読むほど複雑・怪奇。困惑が増すばかり。
・アルカ・イーダ→グローバル・ジハード→指導者なきジハード→ローン・ウルフ型テロ
アラブの春による中央政府の弱体化→統治されない空間の出現→新たな紛争の激化→ISIS
・穏健派の台頭と失墜(統治能力の不備)→イスラム主義過激派の台頭→宗派主義・部族主義・地域主義→宗派主義の連鎖的拡大(スンニ派 vs シーア派 サウジアラビア・イランの代理戦争)
オスマン帝国滅亡後は英仏が仕切っていた
・欧米の介入 トルコの動きが微妙
僕の感想としては、中東はメルトダウン状況だ。日本はなにができるか? しばらく放っておくよりしょうがないか。

昨晩は池内恵氏の講演会動画 Youtube(2014年6月)@日本記者クラブ 1時間半を見てみた。こちらの方が解りやすい。

イスラーム国の衝撃 池内 恵著 文春新書

追記:
池内 恵氏のブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」は中東情勢の最新情報がいっぱい。一見の価値あり。
http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-297.html