トヨタの強さの秘密

著者は東大工学部・大学院卒の技術コンサルタント。地元岡崎の出身。これまでのトヨタ研究者や経営学の学者とは違う視点からトヨタウェイを評価しようということだが・・・・。トヨタの成功はトヨタ生産方式(TPS)とトヨタ流製品企画(TPD)にありとし、後者のウエイトが大きく、そのキーは主査制度にあると強調している。ちょっと持ち上げすぎている感じがしてならない。地元出身・三河風土を強調するためか論地が原や国道248の西と東を持ち出しているが、違うのではないか? 主査制度を成功の源泉みたいに言うけれどそれも違うのではないか? 部外の人がヒアリングをもとに書いた推測としか思えない。残念ない1冊。OBのひとりとして思うのは、ラッキーにも成功したというところではないか。

トヨタの強さの秘密 酒井崇男著 講談社現代文庫