70歳

団塊の世代が70歳のボーダーに近づきつつある。僕はこのボーダーを越えて何年かたつ。五木寛之は僕より10歳年上。最近の彼の著作は老齢期をいかに生きるか、死とか宗教をどう考えるかといったものが多い。昔は「さらばモスクワ愚連隊」「蒼ざめた馬を見よ」「青春の門」だとか夢中で読んだものだった。今回の「70歳」は新進気鋭の宗教学者釈徹宗との対談。なかなかいい。
・バブル時代をサラリーマンとして忙しく過ごしやりたかったことをし残した感が強い
・短時間に対応してくれるのが心地よいと思う体質
・現代人は意味のわからない場に身を置くのが苦手
・仏教は老齢者の宗教 法然 80歳 蓮如 85歳 親鸞 90歳
・お任せ上手になるのがポイント=こだわりがない生き方
・戦後の合理性追求の教育の弊害 宗教から遠い世代となった
無宗教が知識層の前提条件みたいになっていた
老いるとは、体力が衰えること。記憶力が落ちること。
・使用済み核燃料の処理と使用済み人的資源の処理が世界的に注目される
認知症とお寺の活用
などなど、大いに参考になった。

70歳 人と社会の老いの作法 五木寛之 釈徹宗著 文春新書