美麗島紀行

台湾を発見したポルトガル人は島をフォルモサ(麗しき島=美麗島)と叫んだ。種子島漂着の時代だ。以来、台湾は変貌してきたが独立国家として国際的に認知されていない。日清戦争の結果、日本の植民地時代が50年あった。それで親日派が多いというのは短路すぎるが、乃南アサはその辺を探りながら台湾紀行を続けている。それにしても日本人は台湾のことを知らなすぎる。最近の台湾状況のレポートとしてよく描けている。僕も何度か台湾を旅して同じ思いをしてきた。
この本を読みながら、駆け巡った言葉を列挙しておこう。
台北 基隆 淡水 新竹 九份 烏来 日月潭 花蓮 太魯閣渓谷
司馬遼太郎 台湾万葉集 安野光雅 李登輝
台湾のいいところがいつまでもキープされることを祈りたい。読後感として、温かいものが残った。

美麗島紀行 乃南アサ集英社