電通の企業風土

女子社員の過剰労働による自殺が労災認定されて、電通の企業風土が問題になっている。僕も現役時代にこの会社とのコンタクトがあった。有能な社員が多かったが、体育会系というか猛烈体質を感じていた。それは10数年前のことだが、企業風土というのはなかなか変わらないものだ。僕は博報堂派だった。博報堂生活総合研究所からのレポートはよく参考にしたが、電通のは戦略的だったように思う。プロモーションがメインになり広告会社はポリティカル・パワーを持つようにもなった。実際、選挙さえ取り扱うようになった。モーレツビジネマン時代に吉田秀雄の「鬼十則」が有名だったが、それがいまだに尊重されてきたのが電通の企業風土。先日、電通関連本を読んでやはりと思った。先週土曜日、浜離宮に行ったとき電通本社ビルの前を通りかかった。見上げるほどの巨大ビルだった。さすがにこの時期なので火が消えたようにひっそりしていた。今日は「鬼十則」の社員手帳への掲載をやめるとのニュースが流れたが、そんなことで企業風土は変わらない。世間体を繕っただけだろう。
電通関連本 鬼十則が基本

汐留の電通本社ビル