壁の男

昨日読みふけっていた「壁の男」を読み終えた。シャッター通りのシャッターに絵を描くアーティストの話はよくあるが、その男はなぜ田舎の家々の壁に稚拙な絵を描き続けたのか? 女の子とその両親だろう人物と動物や身の回り品々。その絵が話題を呼んで田舎町は観光地化した。小説の後半は謎解きとなった。絵は鎮魂と愛惜だった。ちょっと粗っいプロットだが、印象に残る小説だった。

壁の男 貫井徳郎著 文藝春秋