老いのゆくえ

黒井千次さんは僕より10歳年上の作家だ。とくに読み込んだ作品はないが、この本の帯に惹かれた。「人は自らにふさわしい老い方をするより他にない」と。あとがきに老化報告と書いているが、どれも身につまされる話。歳とるとはこう言うことか。年老いていく老人の身辺雑記だけれど、さすがプロのモノ書きでうまくまとめている。暮らしへの目配りがいい。見習いたい。

・目と耳、どちらの衰えが辛いか

・空足を踏む恐怖

・コインとか錠剤 小さな物を落とす

85歳の暮らしぶりは先行指標みたいで参考になった

老いのゆくえ 黒井千次著 中公新書

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日付の変わる頃

最近の耳障りな言葉のひとつ。なんで持ってまわった言い方をするのか? 深夜0時頃でいいではないか!

敬語の使い方も変だ。過剰な敬語 丁寧すぎる敬語が多い。「させていただく」の多用。直接的な表現を避けることが丁寧なことと誤解しているのではないか。上から目線と言われないようにしようという気配りか? 若い頃の敬語トレーニングが不足している。周りが注意することも少ないように思う。官房長官気象予報士、タレントたちの言葉づかいが気になる昨今。

山海記(せんがいき)

佐伯一麦の最新刊 奈良盆地の中央部に位置する大和八木から吉野 十津川を経て新宮へのバスの旅。この街道に纏わる歴史と東日本大震災を撚り合わせて克明な語りが続く。日本書紀から南北朝 芭蕉の時代 幕末期の十津川郷士・・・。よくもここまで調べたものと感心する。歴史的な雰囲気と共にバスの旅(167 167の停留所 日本一の長距離バス)。新境地の作品だが、東日本大震災への鎮魂歌でもある。梅雨の時期に読むのに相応しい。

山海記   佐伯一麦著 講談社

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アガパンサスが咲いた

眼科で視野検査を受けたら、右目に緑内障の症状があることがわかった。最近目の調子が悪く ちょっとショック。気を重くして帰る道々、植え込みに咲いたアガパンサスに遭遇。ブルーの花火のように開いたアガパンサスに慰められた。ヒメヒオウギスイセンも色鮮やかだった。足元に咲く花が見えるのだから まあいいか。でもカメラを通した方がシャープに見える。眼圧を下げる点眼薬が処方された。

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アガパンサス A

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アガパンサス B

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ヒメヒオウギスイセン

 

親指

福島申二さん(朝日新聞 編集委員)がコラムに書いていた。大木実という詩人が「ひとさし指は器用で働きもの」と歌ったが、最近では「働きものは親指に変わったらしい」と。スマホの片手入力での親指の働きぶりのこと。親指は水平面での動作範囲が広くひとさし指よりも動きがいい。でも指のハラが大きく(そのためスィートポイントが大きく)誤タッチになりやすいという欠点がある。音声入力にすればいいのだが、気恥ずかしさがあって踏み切れない。スタイラスもなんだかな というところがあって親指頼りとなる。そんな親指をいとおしく思う。

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親指入力

 

キスゲ

カンカン照りなので出そびれているうちに夕方になってしまった。図書館から予約の本が届いたと連絡があったので取りに行ってきた。帰りに平和公園を通りかかったのでキスゲを再確認してきた。夏至を過ぎたばかりなので4時半すぎでも太陽は高く強烈。キスゲは陽光に負けず立ち向かっていた。森の中ではウスノキが存在感があった。5時には駐車場が閉門するので散策はちょっとだけ。

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キスゲ

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ウスノキ

 

あゝ勘違い

先日 キスゲが咲きはじめたのを見て、高橋真梨子キスゲの歌を思い浮かべた。「あなたの空を跳びたい」の冒頭、キスゲと思っていたフレーズ どうも変だ。歌詞を調べてみたら Kiss Again だった。彼女の発音が変なわけではない その歌唱力はすばらしい。ずっとキスゲだと思っていた僕の勘違い。

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茶屋ヶ坂公園にアジサイを見にいく

僕の住む千種区の花はアジサイなのだ。茶屋ヶ坂公園にアジサイを見にでかけた。スーパーに行くときにその傍を通るのだが滅多に行かない。アジサイはちょっと精彩を欠いた(梅雨らしい日が相応しいのだが、ピーカンだった)が、色と形がいろいろあって楽しめた。僕の好みはブルーのガクアジサイ

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アジサイ A

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アジサイ B

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アジサイ C

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アジサイ D

アジサイ以外の花も多士済々。ランタナ(七変化)にアゲハチョウが舞った。ヒメヒオウギスイセンが色艶やか。アフリカハマユウノウゼンカズラギボウシなども元気に咲いていた。

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ランタナに舞うアゲハチョウ

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ヒメヒオウギスイセン A

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ヒメヒオウギスイセン B

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ヒメヒオウギスイセン C

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アフリカハマユウ

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ノウゼンカズラ

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ギボウシ

 

朝日俳壇から

昨日の朝日俳壇から

コルビュジエの 家背負ひゆく 蝸牛 和田和子

・一湾を 引っ張りあげて 鱚を釣る 青野迦葉

枇杷の実の 重さは種の 重さかな 小田島美紀子

・雨ひと日 泰山木の 花錆びる 玉手のり子

蝸牛の句はグッゲンハイム美術館NY)を想起したけれど、それはフランク・ロイド・ライトの作品だ。どこかで混線している。

鱚を釣る は北斎的な構図を感じた。

枇杷と泰山木は同感! 僕の実感もそうだ。

信号機の使い道

IT5G時代を迎える。自動運転、遠隔医療、精密動画など大量情報通信に欠かせないのが次世代通信規格 5G5G技術は実用域にきているが、カギ(ポイント)はインフラ整備。通信範囲が狭いのでアンテナがたくさん必要となる。道路の信号機にアンテナを組み込むという案が浮上している。Good Idea だ。自動運転との親和性も強いし、既設のインフラを利用できるので安上がりなのがいい。5G技術がHuawei に先行されているのが気がかりだ。

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