テレビ救急箱

テレビ救急箱 小田島隆著 中公新書クラレ
舌鋒鋭い話芸を聞いているようだ。
それにしてもテレビの低俗ぶり、品のなさはどうだ。
著者の言うとおりなのだが、それでもテレビを見ることをやめないのは、
笑い話でしかない。
この本はテレビ批評なのだが、読んでいる僕がこの種の番組
(バラエティ、ワイドショー、ドラマ・・・・)を見ていないので
よくはわからない。
そして意味不明の業界用語、短縮語、顔が結びつかないタレント名が
機関銃のように連射されるので、話の筋は半分ぐらいしかわからない。
それでも、そんなもんだろう、さもありなんと納得。
マルチメディアの時代、テレビの終焉は近い。
テレビを社会の窓とみなすと、殺伐とした社会が映し出される。
著者の眼は、テレビをこんな状況にした元凶はテレビ会社(編成部門)だと厳しい。
僕は視聴者のほうにこそ問題があると思う。見なければよいのだ。