死刑執行人サンソン

ギロチンは死刑囚に無用な苦しみを与えないようにとの人道的な配慮から考案された。
落下する刃の形はルイ16世のアイデアだったという。
シャルル・アンリ・サンソンは、代々パリの死刑執行人を務めたサンソン家の4代目。
ルイ16世をギロチンで処刑する役割をになって大いに苦しむ。
その後、フランス革命の恐怖政治のときには1日40人も50人もギロチンで処刑した。
役柄とはいえ悩み深かったこの死刑執行人は死刑廃止を主張していた。
ルイ16世、ナポレオンとの対面の場面もあって興味深かった。
フランスで死刑制度廃止は1981年(サンソン没後175年)のこと。
悪趣味かなと思いつつ読み終えた。
なにやら首のまわりが涼しい。


死刑執行人サンソン 安達正勝著 集英社新書