時の芽

一昨日は八竜湿地の観察会だった。
立春がすぎたけれど、底冷えがして空気が冷たい。
湿地の水たまりは氷がはり、霜柱が立っている。
それでも水温むというのか、春の水の流れる音がする。
耳をすますと窪みに水が落ちる音がする。水琴窟のような水音だった。
コバノミツバツツジには芽をふくらませた木もある。
コブシのツボミも大きくなってきた。
「物の芽」といって、春の季語だそうだ。
池の端の陽だまりには、ハルリンドウが大きく葉を広げていた。
光からエネルギーを得てあの青い花を育んでいるのだろう。