二列目の人生 隠れた異才たち

二列目の人生 隠れた異才たち 池内 紀著 集英社文庫
隠れた異才たちとして15人の暮らしぶりを紹介している。
二列目とは業界トップではなく2番手という意味。
15人の中で名前をしっていたのは福田蘭童と橋爪四郎だけだった。
ほかの人たちははじめての人ばかりだが、どの人の一生もユニーク。
いずれも人生の達人。世評よりも自分らしさ追いかけ悠然と過ごす。
福田蘭童は新諸国物語の笛吹童子のテーマを担当した。耳に残る。
福田の父親が青木繁であり、子どもが石橋エイタローだということを知った。
大上宇市(植物学者)、中谷巳次郎(湯布院開発)、魚谷常吉(料理家)・・・。
照葉樹林文化を提唱した中尾佐助の暮らしぶりも興味深い。
滋味豊かなそれぞれの人生に感銘を受けた。