赤めだか

著者は立川談志門下の落語家。入門時や修行時代を江戸っ子独自の語り口で活写している。師匠の談志の人柄・毒舌と変人的な行動。談志だけでなく落語界を語って面白い。兄弟弟子たちの行状記は抱腹。しかしこの本を読む時期を間違えた。術後なので文字通り腹が痛んだ。僕もこれまで志ん朝小三治を聴いてきたが、談志の凄さはわかっていなかった。最近ドラマ化されて評判だったようだが、原作で十分面白い。
ところで落語家とお笑い芸人の差は何だろう。僕はお笑い芸人のおかしみを今ひとつ理解していない。B級の笑いを笑えるほど頭の柔軟性がない。

赤めだか 立川談春著 扶桑社