京都ぎらい

著者は自分は京都人ではないという。嵯峨の生まれで宇治に住んでいて洛中の京都人から蔑まれきたという。京都の人にとって前の戦といえば応仁の乱を指すそうだ。洛中の京都人の中華思想。歴史の重みを身につけた鼻持ちならない人種。蔑まれてきた洛外人の洛中人に対する恨みつらみ、そのいやらしさに満ち満ちている。それほど嫌なら京都から離れていればいいのに。でもそんな嫌らしいところがたまらないのだろう。来週京都に行く予定なので、読んでみた。京都の嫌らしさを味わってこようと思う。

京都ぎらい 井上章一著 朝日新書