ミハスの落日

ミハス、ストックホルム、サンフランシスコ、ジャカルタ、カイロを舞台とした短編ミステリー5編。この作家の作品を読むのははじめて。謎解きの面白さを味わった。表題作の「ミハスの落日」が一番印象的だった。癌末期の大富豪に呼び出された主人公は、その老人と亡き母が遭遇した密室殺人事件の経緯を聞かされる。ミハスの情景が懐かしかった。バルセロナのガウディをめぐりすすむ筋立ても面白かった。でも密室だった理由を神の采配とするのはなんだかなあと思われた。
ミハス、バルセロナを訪れたのは2004年のことだった。

ミハスの落日 貫井徳郎著 新潮文庫


ミハスのスケッチ