キンカンの思い出

お隣の植え込みにキンカンが小さな橙色の実をいっぱいつけていた。キンカン(金柑)を見ると幼い頃のことを思い出す。幼稚園までと学校に行くようになってからの夏休みは岸和田で過ごした。岸和田城の堀に面して大きなお屋敷がありテーベー(寺田別荘)と呼んでいた。悪ガキは垣根の隙からテーベーに侵入した。目的はキンカンをもいでくること。時々見つかって 管理人に怒鳴られた。そのときにキンカンは皮だけ食べることを知った。取り立ててうまいものではなく、スリルと好奇心からもぐり込んだのだった。

f:id:tsaito758:20201204090009j:plain

お隣のキンカン