渡辺淳一

人間も偽装が好き 渡辺淳一著 新潮社


流行作家の週刊誌に連載されたエッセイ集。
2007年5月から2008年5月までが収録されているから話題は比較的新しい。
作家の人を観察する目、世相を見る目が面白い。
男女の機微を小説にするのだから、その面の考察は面白かった。
医師でもあるので医学的な事象には詳しい。
しかし、赤福偽装についての見解は「??」だなあ。
「日付を改ざんしたことが悪かっただけで、すべて廃棄処分していいのだろうか。
人体に害をおよぼさないのだから、「売れ残り再処理品として売ればよい」とは、??。
「老舗の赤福だからそんなことはするまい」という信頼を裏切ったことと
往生際が悪かったことが問題なのだが・・・・少しピンボケだ。
しかし消費者は忘れることも早い。もう赤福はすっかり復活をとげている。