原発安全革命

メルトダウンした軽水原子炉は固形燃料だからで、液体燃料の原子炉なら安全原発だという。
僕は反原発脱原発にくら替えしたのだけれど、そういう考えもあるのかと読んでみた。

原発安全革命 古川和男著 文春文庫

トリウム溶解塩という液体燃料を使う小型原子炉の提案。
原子炉を化学装置と考えるなら、液体系で考えれば構造が簡単になりコントロールが容易、だから安全になるのだとか。
固形核燃料物質をつかう今の原子炉は原理的に間違っていると糾弾。
これを読んでも液体燃料の原子炉の妥当性や安全性を判断することができない。
著者には悪いけどよく解らない。言いくるめられてしまう感じ。
液体燃料型の原子炉は1940年代から開発されてきて、実験レベルではうまくいっているとのこと。
今の軽水原子炉が主流になったのは、原子爆弾プルトニューム製造)の派生技術だったため。
この寝ていた技術を実用化するにはまた10年数年の時間を必要とするらしい。
理論的には安全だと強調しているけれども、それだけの時間をかけるなら再生可能エネルギーの方が現実的なように思える。