モノづくり幻想

モノづくり幻想が日本経済をダメにする 野口悠紀雄著 ダイヤモンド社
冷戦終結による東欧の開放や中国・インドの経済発展により、
低賃金の労働力が使えるようになった。
IT革命でグローバル化がすすんだ。
労働力のみに頼るモノづくりやコモディティした製品や作業は
低賃金地域に移動する。
UKやアイルランド、北欧諸国はより付加価値の高い産業に
シフトしたが、日本は相変わらずモノづくり(製造業)中心の経済構造のままだ。
野口先生は「はやく目覚めよ」と警鐘をならす。
構造改革とは産業構造をより付加価値の高い(高いアワレートに見合った)
ところに移行してゆくこと・変化させてゆくことなのに、
政治も経済も現状維持・保守、閉鎖的な体質のままだ。
ソフトウェア型の産業に移行してゆくことが求められている。
この本の後半は、金融業・税・年金の話だが、理系頭には少々難しかった。
最近の政治・経済のニュースに暗澹たる気持ちになる。