事実は小説よりも奇なり

トゥルー・ストーリーズ ポール・オースター柴田元幸訳 新潮文庫
よくできた話、世にも不思議な話といった実話(?)集。
ポール・オースター自身がこういった話が好きなのだ。
奇怪な偶然の連鎖がなぜこの人に集中するのだろうか。
僕のまわりでは、こういった話は起こらない。
世界はわれわれの予測を裏切り続けるということか。
「その日暮らし」は、この本の半分ぐらいのページを占めている。
無名時代・文章修行の時代の貧乏生活を描く。
なんとも切ないものを感じる。
現代米文学の旗手といわれる人にも辛い時代があったのだ。
ポール・オースターは、僕にとってひとつの鉱脈となった。