水神(上)

連夜のW杯TV観戦で眠い。
本を読んではうつらうつらしている。
こんな時は時代小説がいい。


水神(上) 帚木蓬生著 新潮社


筑後川に灌漑用の堰を築く話。
村は目の前に筑後川が流れているのに高台にあるため水に恵まれない。
土手で水を汲む作業(打桶 うちおけ)の百姓と灌漑事業に命を賭す庄屋が主人公。
絶望的な暮らしから抜け出るために堰を築こうとする。
反対派の庄屋とのやりとり、仲間の庄屋の結束、藩の侍社会・・・・。
苦労を重ねて、藩の普請奉行がいよいよ乗り出すところまでに至った。
江戸時代の農民生活がよく描かれていて、じっくり読ませる。