土の文明史

土の文明史 デイビッド・モントゴメリー著 片岡夏実訳 築地書館
小さな活字で大部の一冊をようやっと読み終えた。
文明は農耕によって起き、その農耕によって滅んでいった。
メソポタミヤ文明、ローマ帝国マヤ文明・・・・・。
肥沃な土壌を耕耘や過放牧で疲弊させて、やがて砂漠・ハゲ山になっていく。
土が無限資源と思い込んで土を侵食させてきたのは人間の営みだった。
アメリカの大規模農業も土壌を消費してやがて荒地になっていく。
耕すことの合理的な意味がわからないまま農民は土を耕し続けてきたとは??
いま不耕起農法と微生物を活用した農法のほうが収穫を上げている。
奇跡のリンゴ木村秋則さんや「究極の田んぼ」、ダーウィンの「ミミズの研究」に通ずる。
題名のとおり土を通して文明が語られる。労作。