曇天の寒々とした一日。稲沢の荻須記念美術館を訪ねた。
没後20年を記念した特別展が開催されていた。
ペン画、水彩画を含めて90数点、全国から集められている。
パリ、ベニス、アムステルダムなどの街角。
彼の描く空は、灰色や鉛色した暗い冬空を想わせる。
人影のない街角から静寂が伝わってくる。
壁の構成と色(アイボリー、黄色、黄土色、赤・・・・)が巧み。
ユトリロや佐伯祐三とは違った荻須のパリ。
図録には作品と実際の風景写真が比較されていて面白い。
スケッチには、省略・デフォルメと創作があって興味深い。
佐伯祐三からの影響や、猪熊弦一郎、小磯良平との交流も興味深い。