プロフェッショナル 木村秋則 りんご農家

先週のNHKプロフェッショナル 仕事の流儀」に登場した木村秋則氏に大きな感銘をうけた。
無農薬農法のりんご栽培に挑戦すること8年。
失敗続きの6年目、死のうとさ迷った岩木山の山中で開眼。
自然の中でびっしり実をつけた樹木の根元の土を掘り返して気づいた。
「自分の死とひきかえに答をもらったようなもの」だそうだ。
それをヒントに挑戦。
自然のまま雑草が生い茂るりんご畑。「育てない。手助けするだけ」と言う。
するどい自然観察で害虫と益虫のバランスをとったり、酢の散布で消毒したり管理はするが、
雑草は伸び放題。
自然に近い生態系を維持するため機械をいれずすべて手作業なのも土をふかふかに保つため。
そういった環境が、りんごの木の本来もっている生命力を引き出す。
しかし、放任ではない。9月になると雑草を刈って木に季節を知らせる。
しっかりコントロールをしている。それは愛だという。
木村さんのりんごをだれもが美味いと言う。生きた味だと言う。
木村さんのりんごは腐らない。古びてドライフルーツ状になってゆく。
ご本人、いたって屈託なく笑う。「主人公はりんごの木なの」と言う。


ポイントを掴む。それは並々ならぬ執念の結果だ。
気軽に「職人でありたい」などと言ったけれど、まだまだ修行が足りない。
足元にも及ばない。僕にはもう遅すぎる。
だから誰かに言いたい。「執念をもて!」
言うは易し、行うは難し。