松本にて

この週末、松本にいた。
香港からの出張から帰る長女を中部国際空港に出迎えて、
その足でいっしょに松本にむかった。
義父の納骨のため。
木曽路を北上すると、車窓には桜が満開になっている。
時間をまき戻したよう。
松本のブエノ・ビスタというホテルに泊まった。
地元資本のホテルだが、なかなか感じのよいホテルだった。


墓は常念岳を仰ぎ見る安曇野の一角にある。
安曇野は今が春のさかり。
桜、桃、コブシ、モクレンが一斉に咲き、道路の脇の溝に水が勢いよく流れていた。
親戚が集まり、故人を偲んでくれた。
小麦亭というレストランの古い屋敷跡での一席も印象深かった。
あいにく曇り空で、信州の山々はかすんでいた。
夕方には本降りとなり、闇の中を木曽路を下ってきた。


今朝、玄関を開けると大きな蝸牛が訪ねてきた。
故人が姿を変えて訪ねてきたのか。
綺談のようだ。