経済危機のルーツ

経済のことは、経済オンチなので読んでも理解がおよばない。
1970年代からの世界経済を振り返り、経済危機の要因を見つけようとする。
今回の経済危機は変化のなかでの壮大な選別過程の結果である。
変化とはIT技術と金融技術の進歩にともなう大転換をさす。
日本は金融とITの変革に乗りおくれた。
日本の停滞は20年におよぶ(あまりその実感がないのだけれど)。
日本は構造改革し製造立国から脱しなくては将来が危ういとの提言。
でもその製造立国否定論はいささか疑問に感ずるのだが・・・。
経済の本論よりも横道に逸れたエッセイふうのところに読み味がある。
著者とは高校が同窓なのでなんとなく親しみを感じている。


経済危機のルーツ  モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか
野口悠紀雄東洋経済新報社